せーじ Words Worth(Win95/98)を語る

技術的、解析的側面からみた感想


IndeoVideo形式のムービーがインストールできない?

結局、ムービーを含めてフルインストールすると決め、 いざ実際にインストールを開始してみると、 どうしても IndeoVideo形式のムービーを選択することができずに、 強制的に Cinepak形式のムービーがインストールされてしまう。 なぜだ?これはバグか?と思ったりしました。 fj の方でもさっそく、これについての質問がありました。 しかし、よく考えれば、データサイズが小さく、画像が奇麗なものと、 データサイズが大きく、画像が奇麗でないものの 2つを用意する必要が どこにあるのだろうという疑問がわきました。 実際、IndeoVideo版の AVI(Disk2 の wwopir5.avi)を 直接再生してみようとすると音声の方が再生されるものの、 画像の方が表示されません。 おかしいと思って、AVI ファイルの中身をみていると、 形式が IV50 であるというのがわかります。 そこで、regedit を立ち上げ、
HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\control\MediaResources\icm
をみてみると、WW をインストールしたおかげで (正確にはNetShowPlayerをインストールしたおかげで)今までなかった Codec が いろいろと入ったのですが、肝心の IV50 がないことに気がつきました。 IV31 などはあるのですが。 もう一つの確認方法として、
コントロールパネル|マルチメディア|詳細設定またはデバイス|ビデオ圧縮 Codecs
に Indeo video 5 というのがあるか調べてみたのですが、 当然のようにありません。

そこで、説明書をもう一度よく読んでみると 5ページの一番下のところに 次のようなことが書かれていることに気がつきました。

●設定した内容を確認後「次へ」を左クリックしてください。 IndeoVideo形式のデータが再生できる環境に有る場合は図4の表示に、 無い場合は図5の表示になります。

なるほど、IndeoVideo形式のムービーがインストールできなかったのは、 バグでもなんでもなく、正常な動作だったようです。

とりあえず、Disk2 から wwopir5.avi を WW のインストール先ディレクトリに コピーし、WW.INI ファイルの

 Indeo=0
 Indeo=1
にして、ゲームを起動してみたところ、 予想通りオープニングムービーが映像なしの音声だけのものになりました。 あとは、どうにかして IV50 の Codec をインストールすればOKそうです。

というわけで、Intel ページから IndeoVideo5 の Codec を取ってきて インストールしてみると、無事 wwopir5.avi が見れるようになりました。

しかし、WW の CD に IndeoVideo 5 の Codec もいれてくれれば 何も問題無かったと思うのですが。 Disk2 の CD にはまだまだ余裕があるようですし。

音声の形式は MP3?

説明書を読んで「MPEG Layer-3 Codec」という文字列を見かけたとき、 一瞬眼が点になってしまいました。 MamiList もいつかは MP3 に対応する予定ではありましたが、 まだ MP3 についてはなにも調べていなかったので、 今回は音声が聞けないかもしれないと思いました。 ですが、Codec が必要ということは、形式のコンバートは Codec 任せにする ということですから、こちらも MP3 については何も知らなくていいという ことに気がつきました。 というわけで、今回もなんとか音声、BGM、効果音を聴くことができているようです。 この内、MP3 なのは音声だけのようですが。

なんとなく、MP3 にすることによって、いままで以上に大量の音声が 入るような気がしました。 というのは MP3 にすればファイルがかなり小さくなるような気がするからです。 しかし、実際、MamiList3Beta で音声を WAV にコンバートし、 これをサウンドレコーダで今まで使用していた圧縮形式 IMA ADPCM にコンバートしてみると、約倍のサイズにしかなりませんでした。 とはいえ、今までの倍の音声が入るわけで、 3枚組み CD が 2枚組み CD になるのですから、これは大きいかもしれません。 同級生2(Win95)が 2枚組み CD であったことを考えると、 次回の同級生(Win95) は CD 1枚組みというものになるのかもしれませんね。

BGM が聞けなくなる日

WW が DirectX6.1 を使うと聞いたとき、もしかするともう BGM を聴くことは できなくなるかもしれないと思いました。 Windows ゲームのほとんどは BGM を CD-DA にしてるか、MIDI ファイルにしているか、 WAV ファイルにしているかのいずれかで、 これらはアーカイブされているのを除き、普通に聞けるわけです。 elf のゲームは常に WAV ファイルを利用してきたので、 これは MamiList で聞けました。 仮に MIDI にしても、今後 MamiList は MIDI ファイルに対応する予定(1999/3/28現在) なので問題はないのです。 また elf なら MIDI を採用することは絶対にないだろうというのもありました。 というのは、elf に限らず、 MIDI はデータサイズが小さくなるという利点がある一方で接続している MIDI機器、 またはソフトMIDI によって音色が変わるのをよく思っていないところが 当然多くあり、BGM として MIDI を利用していないような印象を受けます。 そうすると、残りは CD-DA と WAV になります。 WAV の再生はサウンドカードの性能に多少依存するところがあり、 また、DirectSound を使わない限り、 多チャンネル同時発音は面倒ということなのか CD-DA を BGM に使い、 WAV を効果音に使っている場合もあります。 しかし、その一方で CD-DA はループの制御が完全にできないこと、 WAV ファイルは圧縮形式を採用すればその分データが大量に入るが、 CD-DA だと圧縮は無理というのがあって WAV を採用している場合があります。 elf は後者にあたると想像しています。 そのため、たとえ最低インストール容量が 100MB を超えても、 BGM として WAVファイルを採用し続けるだろうと思っていました。 しかし、これらの前提条件は DirectX6.1 の登場によって崩されてしまいました。 正確には DirectX6.1 から登場した DirectMusic によってです。 DirectMusic は環境によって依存しない音楽を、しかも、ゲームの状況にあわせて 変化する音楽を提供します。 つまり、MIDI を採用しない前提条件がくずれさるというわけです。 MIDI だったらそのまま聞けるのではという話もありますが、 elf が MIDIファイルをそのまま利用するのかいささか疑問があります。 PC9801シリーズ用のゲームで各社で独自のサウンドドライバおよびファイル形式を 採用していた時代のようにオリジナルの BGMファイル形式を採用するかも しれないという気もしなくもありません。 しかし、なんとなく最近の動向からいえば、せいぜい MIDI ファイルを いつものように elfpak する程度ですんでくれるかもしれませんが。

で、結局、今回の WW の BGM はどうだったかというと、 いつも通り WAV でした。 しかし、ほっとした反面、やっぱり DirectMusic を使って欲しかったと 思う部分もあります。 というのは、私は旧作の戦闘シーンの音楽もそれなりに 好きだったのですが、今回は特に戦闘シーンに切り替わるということが ないために戦闘シーン専用の音楽というのがありません。 しかし、せっかく DirectX6.1 を使っているのであれば、 「ゼルダの伝説〜時のオカリナ」のように、敵が近づいてくると、 自然に BGM が戦闘シーンのものになっていくようなことを やって欲しかったと思っています。 DirectMusic のゲームの状況に応じて変化する音楽をというのを やって欲しかったのです。

X ファイルがそのまま

OBJECTX.EAC というファイルを MamiGDIR でリストしてみると、 拡張子が .X であるファイルが大量にリストされます。 このファイルは Direct3DRM が使用するオブジェクトデータのファイルで、 このファイルを Xファイルのビューワに読み込ませると、 オブジェクトのモデルを見るだけでなく、アニメーションまでみることができるので、 なかなか面白いです。 このファイルは elfpak で圧縮されていますので、 実際にこれをやるためにはいったんファイルを伸張する必要があります。 ひとえに elfpak といえども、毎回ヘッダ情報を書き換えてきているので、 単一のプログラムでこれをするのは大変ですが、 昔作った elfpak.exe を改良し、さまざまなヘッダに対応できるものにし、 そのうち、公開したいと思います。 .X ファイルで遊ぶのはもう少しお待ちください。

画像形式は EGF

今回の WW の画像形式は G16 だろうと思っていたのですが、 なんか、EGF という形式になっています。 とはいえ、はやり elfpak しただけの、G16 のヘッダの並びを変えただけのもの ですので、一瞬で MamiImgB.DLL で対応できました。 さらに G16 と違い自動判別可能な形式だったので使用する側としては、 圧縮率は全然かわらないものの、G16 よりはよい形式になったといえます。

ところで、EGF という拡張子ですが、これは何となく

Elf Graphic Format または File 
の略であろうと思います。いままで GP4, GP8, GPX という名前だったのに対し、 突然 elf の名を冠したということは、ついにファイル形式はこれに決まりかという 気もしますが、ファイル中に "egf1" という文字があるのが気になります。 もしかすると、今後、拡張子は EGF だけど、"egf2", "egf3" と、 全く違う形式が大量にでてくる可能性も否定できないのが恐いです。

elf の名を冠した拡張子という言いかたをすると、 今回は elfの名を冠した拡張子が大量にあります。 アーカイブの拡張子は EAC で、これは

Elf ArChive
の略でしょうし、 WAV ファイルをアーカイブしたものの拡張子は EWV で、これは
Elf WaVe
の略でしょう。 また、AVI以外のムービーファイルの拡張子は EMV で、これは
Elf MoVie
の略でしょう。 EAC の形式を見た限り、まさか次回もこれと同じものを使うとは思もえないので、 elf の名を冠したからといって今後、各形式が固定であるという保証は 全くなさそうです。

やはり、戦いの日々に終わりはなさそうです。


Return